― 古川代表が教育業界に入ったきっかけは何でしたか。

　大学３年のときに現在の当塾で講師のアルバイトを始めたのがきっかけでした。その後、大手アパレル会社から内定をもらっていったん就職した後、１年後に当塾に転職してこの業界に入ることになったのです。ただ、そのアパレル会社での経験があったからこそ塾講師の仕事の喜びも分かったように思います。

　アパレル会社で配属になったのは子ども服売り場でした。私はお母さんが自由に買い物をできるように店内に子どもの遊び場を作ったり、テレビでアンパンマンを流すなどの工夫をして喜んでもらったのです。マニュアルにないことをやって本部から怒られることもありましたが（笑）、自分で考えながら商品を提供することで子どもやお母さんに喜んでもらえる嬉しさを感じることができました。

　であれば、何よりも自分自身を商品として磨くことでお客様に喜んでもらえる仕事がある。それが、学生のときに経験した塾の講師だと思ったんです。自分が最高品質の商品となることで子どもたちと親御さんに喜んでもらおう。そう考えて、学生時代にアルバイトでお世話になった当塾に就職することにしたのです。

― 塾での仕事の喜びはどんな風に感じていきましたか。

　入って１年ほどで上福岡大原校の教室長を任され、楽しみやワクワク感が生まれるような授業内容を考え、実践することで、生徒の数は次第に増えていきました。

　成果も次第に表れて、「成績が上がった」「目標の高校に受かった」と地域のお母さんや子どもたちから感謝の言葉を聞くのはとてもうれしかったですね。

　私たちのやりがいは、そこに尽きるような気がします。自分が働いて、地域の方々の笑顔を少しでも多く創ることができるというやりがいこそ、私たちの仕事の意味になるのかなと思います。

― 古川代表が塾の運営において大事にしていることは何ですか。

　中には「学校の勉強よりも塾の勉強を最優先でやっていればいい」と指導される学習塾もあります。でも私はそうは思いません。

　特に小学校では人間形成のために学ばなければいけないことがたくさんあり、プラスαの勉強が塾であるという位置づけです。だから私たちは、学校での勉強が楽しくなるための授業を行います。その結果、学校で手を上げて、当てられて答えられたときのあの優越感を子どもたちみんなに味わってほしい。学校での授業に積極性が出てきて、学ぶということに対して前向きになるのです。

　中学生ではそれに加えて、高校受験に合格するための戦略的な要素が入ってきます。塾の授業によって自信を植え付け、知ることの欲求や好奇心を育んであげることによって学校の成績は一気に上がることが多いんですよ。

― 今後のビジョンを教えてください。

　今は世の中が恵まれてしまい、子どもたちにも欲がなくなっています。難しいものに取り組まない、興味のないものには興味を向けない、すぐに諦めてしまう子どもが増えています。そんな現状を少しでも変えたい、将来社会で活躍する人になって欲しいという思いを込めて塾での指導を行っています。将来に向けて自分が考える人生を自身で歩んでいける子どもを育てたいと思っています。

　そのためにもこれからも地域に根差し、地域の皆様に本当に喜ばれる学習塾を作っていきたい。誰もが「クレアっていい塾だね」って言ってくれるような、「埼玉で一番愛される学習塾になること」を目標に成長を続けていきたいと思います。