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ニッポンの社長 > インタビュー > 人材採用と育成に力を入れている社長 > 株式会社アメロイド 代表取締役 中里 哲之

― 人材力を育むために必要なことはなんでしょうか。

 従業員一人ひとりの人間性を高めることはもちろん、日頃からどのような意識をもって仕事をしているかを自身の想いの中に刻み込むことが大切でしょう。

 なんのために会社に来て仕事をしているのか。それは会社や自分のためでも、お金のためでもありません。仕事を通じて「お客さまに貢献すること」「お客さまの役に立つこと」が第一であり、その想いを意識できるよう日頃から伝えています。

 そのために、私たち従業員個々が幅広いスキルを身につけ、お客さまへの貢献度をつねに高く維持することが大切と考えているんです。

― たとえばどのような方法を講じていますか。

 ひとつは、製造、技術、営業などの職種を問わず、入社後のすべての現場を経験してもらう研修プログラムを組んでいます。もともと営業職で入っても、工場で製造、技術、サービスエンジニアも経験する。しかも単なる表面的な経験ではなく、高いレベルで身につくように長い期間を設けてみっちり研修を行っています。

 それは、お客さまへの貢献度を高めることが主眼にあります。たとえば営業がお客さまから装置の不具合で呼ばれたときに、「私は営業なので技術の者を呼びます」ではなく、その場で自ら解決することができれば、お客さまへの貢献度は圧倒的に高くなります。パートナーとしてお客さまから強固な信頼を得られる関係になるのです。

 サービスエンジニアの場合も同様です。営業と一緒に顧客先に同行し、実際の現場でお客さまの生の声を聴いてくるのです。

 そうすると、自身の仕事に必ず意識の変化が生まれます。それまでは営業が獲ってきた難しい案件に後ろ向きになっていたのが、「お客さまが言うのなら、なんとかしないといけない」「もっといいものをつくらないといけない」と営業職の向こう側にいる、お客さまの存在を意識して仕事ができるようになります。それは、個人のエンジニアとしての成長に大きく役立つものになるんです。

― 会社の中での従業員同士の風通しもよさそうですね。

 私自身、グループ130名の従業員に対して、全員と1対1でしっかり対話することを心がけるなど、従業員同士が誰でも気軽に声をかけあい相談できる関係を大事にしながら、社内の雰囲気をよくしていけるよう働きかけています。

 たとえば、「~~すべき」という固定観念は捨てて、柔軟性のある自由な発想が育つような社風にしたいと考えています。

 せっかく部下がなにかを提案しても、上司が「それは成功が見込めない」と抑え込んではなにも生まれません。お客さまのメリットにつながる提案で、少しでも実現の可能性があるのなら、手を上げた人に対して積極的にバックアップしていく社風を大事にしたいと考えています。

著名経営者

  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿
  • テンプスタッフ株式会社

    篠原 欣子
  • 株式会社セプテーニ・ホールディングス

    七村 守
  • 株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル)

    羽鳥 兼市
  • シダックス株式会社

    志太 勤
  • 伊那食品工業株式会社

    塚越 寛

プロフィール

  • お名前中里 哲之
  • お名前(ふりがな)なかざと てつゆき