― 創業以来40数年を経て、何か変わったことはありますか。
理念はまったく変わりませんが、自分自身が海外でも仕事をするようになったときに、一つの想いが湧き上がってきました。サスーンの技術を得る一方で、日本ならではの文化的な素晴らしさを、私たち日本の美容師がもっと広めていかなければならないという考えでした。
それはやはり日本人としての血かもしれません。私自身日本髪をやっていたことでその想いがずっと心の中にあり、15年前から当店のスタッフには日本髪の勉強をしてもらっています。自ら興味をもって、休みの日も勉強してくれていますね。
― 美容を志す人が日本髪を学ぶことは必要なのですか。
私は絶対に必要だと思っています。節目の行事で和服を着て日本髪にする習慣が廃れない以上、日本髪がなくなることはありません。そのことを日本の美容業界ももっと大切に考えるべきです。
そして美容に携わる誰もが知っておかなくてはいけないのは、日本髪こそ日本人にとってもっとも自分らしさを表現できるもので、その技術を学んでいる人こそ、日本人の美をもっとも表現できる技術をもっているという事実です。
日本人の良さを表現するのに、ヨーロッパやアメリカの真似だけでは駄目です。日本人としての美の土台がしっかりしているからこそ、美しさが引き出せる。学べば学ぶほど日本髪の奥深さが分かっていくものなのです。
― それは日本人が世界と勝負するためのオンリーワンの技術を身に付けることになるのでしょうか。
その通りです。私はサスーンが亡くなった2012年に、ロンドンでの告別式のあと、追悼の意味を込めてストリートで日本髪のゲリラパフォーマンスを行いました。多くの人が応援してくれ、海外で日本髪が高く評価されていることを実感しました。
また、アメリカやヨーロッパの女性たちに、日本髪のテクニックでピンを使わずに束ねて結うスタイルで仕上げてあげると、ふわっとした色気が出てとても評判になりました。ニューヨークやロンドンで日本のデザイナーが日本髪のパフォーマンスを見せれば絶対に高く評価されます。世界に通用する実力をつけるには、日本髪の良さを自らのオンリーワンの技術として確立し勝負してほしい。日本の若者をぜひそうしたステージに立たせたいのです。
プロフィール
- お名前岡本 悦美
- お名前(ふりがな)おかもと よしみ
- 出身静岡県
- 血液型A型
- 平均睡眠時間7時間
- 趣味日本文化
- 今までに訪れた国18ヵ国
- 座右の銘富は一生の宝 得は万代の宝
- 尊敬する人Vidal Sassoon
- 尊敬する経営者吉田茂(指導者か・・・)
- 尊敬する歴史上の人物千利休
- 好きな映画Roots
- 思い出に残るプレゼント一生付き合えるモンゴルショール
- いま欲しいプレゼント象さん
- もし生まれ変わったら?この人生の続きを生きて行きたい
- 過去に戻れるならいつ?戻る必要はない
- 好きなお花野の花
- 飼ってるペット老犬1匹 猫4匹