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有限会社BLiSC 代表取締役 渡邉 一重

「三位一体改革」で製造業の企業と従業員を元気にしたい

低価格で攻勢をかける新興国の台頭など、日本の製造業はグローバル化の中でかつてない荒波にもまれている。モノづくり大国ニッポンを支える製造業企業が、成長に陰りを見せている現実。その裏側にある問題として指摘される一つが、プロダクトや組織作りにおける全体最適化視点の欠如である。だからこそ、全体を俯瞰して事業を捉えて改革を進めることが必要な時代。製造業に特化したコンサルティングで高い実績を挙げてきたBLiSCの渡邉代表が掲げる独自のビジネスモデル「三位一体改革」とは何か。企業を元気に生まれ変わらせる同代表の手法について聞いた。

― 御社の事業内容を教えてください。

 製造業企業に特化した事業診断、事業改革実行計画策定、改革実践を支援し、企業競争力を強化するためのコンサルティングを行います。
 製造業企業を取り巻く環境は激変し、かつ変化のサイクルが短くなっています。市場のグローバル化によってビジネスチャンスは広がりましたが、一方で製品のライフサイクルの転換の早さや新興国との価格競争の熾烈さなどリスクが増大し、単なる在庫圧縮や生産工程のリードタイムの短縮などでは対処し切れなくなっているのです。部分的な対処法ではなく、製品開発からアフターサービスまでの「プロセス全体の改革」が求められているわけです。

 同時に、改革を支援していくための「ITの再構築」、そして事業の基盤となるマネジメント力や改革実践力、課題設定力などの「事業基盤の強化」を行う「三位一体による改革」が必要であり、それを提供することが当社の事業ということになります。

― 「三位一体改革」における特長を教えてください。

 製造業企業における、「プロセス改革」「ITの再構築」「事業基盤の強化」を「三位一体改革」と捉えています。

 「プロセス改革」では、さきほどの全体最適の視点でお客様の業務全体を体系化・可視化し、現状業務の実態や問題点を整理するボトムアップと、経営目標から今後どうあるべきかのトップダウンで改革の施策を策定していきます。また、今日の業務はIT支援なしでは成り立ちませんから、「ITの強化・再構築」も同時に実施します。「IT強化」のポイントは、「プロセス改革」でデザインする、あるべき業務像を支援する要件を策定することです。

 企業の中にはIT化されていても、真に業務を支援するものになっておらず、本来不要な業務のIT化や、個人・部門内だけの部分最適なIT化・情報管理の投資になってしまっていることがあります。IT構築においても全体最適の視点が不可欠なのです。

 さらに、プロセス改革を机上の空論で終わらせることなく各部門に展開して実践していくためには、「事業基盤の強化」を図ることが必要です。その主な要素として当社で重視しているのが人材教育です。

 管理者層教育や実務者層教育など対象も幅広く、教育の内容は販売管理や生産管理、調達管理といった基本的なものから、サプライチェーンマネジメントやマネジメント力向上、課題設定力強化など多岐にわたります。現場で応用できるアクションラーニングの形で、テーマ毎に準備した課題を参加者全員で検討していく双方向の教育を実践しています。

著名経営者

  • 株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル)

    羽鳥 兼市
  • エステー株式会社

    鈴木 喬
  • テンプスタッフ株式会社

    篠原 欣子
  • 楽天株式会社

    三木谷 浩史
  • 株式会社スタジオジブリ

    鈴木 敏夫
  • シダックス株式会社

    志太 勤

プロフィール

  • お名前渡邉 一重
  • お名前(ふりがな)わたなべ かずしげ
  • 出身愛知県
  • 血液型A型
  • 趣味読書
  • 好きな食べ物和食全般
  • 好きな言葉できることからではなく、正しいことから始めるのです(ピーター・ドラッカー)