ボードウォーク・キャピタル株式会社 代表取締役社長 那珂 通雅
世界が驚くようなグローバル企業を、日本から創出させたい
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かつて、国内総生産(GDP)の規模において世界第2位の経済大国だった日本は、いまやその座を中国に奪われ、経済成長は年々鈍化している。人口減少にくわえ、国内市場がシュリンクするなか、日本の各企業は海外に活路を見出すことを余儀なくされている。そうした現状を憂慮し、「世界に通じるベンチャー企業を育てる」ことに本気で取り組んでいるのが、長く世界の金融市場に精通してきた、ボードウォーク・キャピタル代表の那珂氏だ。世界のマーケットの潮流や時代の流れを分析してアドバイザリーにつなげるとともに、自ら同じ船に乗って想いを共有し、成長をうながしている。
― まずは、事業内容を教えてください。
「世界に通用する企業を育てる」というコンセプトのもと、おもにスタートアップ期のベンチャー企業に対して、エンジェル投資とアドバイザリー、そしてインキュベーション事業の3つを行っています。
エンジェル投資は基本的に自社の資本を使って投資し、成長をうながしていくものです。投資をしたからには、株主という立場でアドバイザリー、経営指導を行っていくことも重要な仕事。事業内容を精査しつつ、必要であれば他人が言わないようなことも厳しく指摘していきます。
投資はある意味で「経営のコミットメント」でもあり、投資判断はシビアにくださなければなりません。そのうえで、将来的に上場を目指すことも含め、事業をグローバルに展開していくための後押しをしていきます。
アドバイザリーはおもに、私自身が役員あるいは顧問というかたちで経営陣のなかに入り、アドバイスを行っています。インキュベーション事業では、スタートアップ後のベンチャー企業が独り立ちできるまで、当社ビルにおいてフロアの一部を貸与。オフィスを確保できると同時に、身近にビジネスの相談が受けられるメリットがあります。
― これまで支援した企業の成長事例を教えてください。
多数の企業に投資を行ってきたなかでも、京都大学で電気自動車開発の学内ベンチャーとしてスタートしたGLM株式会社は象徴的な例でしょう。EVスポーツカー『トミーカイラZZ』という新たな自動車が世界の注目を集め、「日本版テスラ」「EV版フェラーリ」と称されるなど、パリでのモーターショーでも高い評価を受けました。日本では自動車産業の参入障壁は相当に高く、当初から世界で売っていくグローバル戦略を描いて実行したことで成功を納めた事例といえます。
われわれはエンジェル投資家として2010年から支援を行っており、2017年に香港の事業会社にバイアウトした結果、時価総額1,500億円規模の評価を得る企業へと成長しました。
― なるほど。ほかにもありますか。
3,000万人を超えるユーザーをもつ化粧品コミュニティサイト『@cosme』の企画・運営を行う株式会社アイスタイルは、過去4年で企業価値が20倍になりました。
同社の代表から「グローバル展開を考えているのでチカラを貸してほしい」との依頼を受け、社外取締役として携わりました。2014年から中国、香港、台湾、マレーシア及び米国などへの積極的な世界展開と、新規ビジネスへの積極的投資が認められ、株式の時価総額は一時1,000億円を超えるまでに上昇しました。そしてデロイトトーマツが毎年発表する、日本の成長率トップ50の企業を示す「Fast 50」に6年連続で入るなど大きく飛躍しています。
さらに、アドテクノロジーの最先端技術を提供する株式会社ジーニーも2017年12月にマザーズに上場した企業ですが、私が4年前に社外取締役で入りました。同社もアイスタイル同様に、「Fast50」にランクインするなど右肩上がりの成長を続けています。
プロフィール
- お名前那珂 通雅
- お名前(ふりがな)なか みちまさ