― ライフデザインスクールをはじめ、はぐくむに参加している学生はどういう人が多いのでしょうか。

　意味のある人生、意義を感じる仕事をしていきたいと考えている学生が多いと感じています。「ただなんとなく大学に行って、就職企業ランキング上位を目指して就職して」という生き方ではなく、しっかりと自分の頭で考え、自分で自分の人生を切り拓いていこうとする意志のある学生が多いと思います。

　今、この瞬間に将来の夢や実現したい未来が明確でなかったとしても、それを明確にしていくために、今もっとも大事だと思うことを考え、選択し、主体的に行動できる学生達が集まってくれています。実際に社会人になってからも、学生時代に磨いていった軸をさらに磨きながら、各方面で活躍している人達も多くいます。

― 就活イベントでは、インプロも行っているそうですね。

　従来のエントリーシートや面接では、型にはまった答えしか返ってこない。そんな人事の方々の声をお聞きし、本当にその学生のナチュラルなキャラクターがそのまま表現される場を作りたいと思い、インプロを取り入れています。

　インプロを行うと、本当に飾れないその人の本質が明らかになることが多く、人事の方にも「面接では見られない意外な一面を知れた」「行動力や機転、発想力が如実に分かる」など評価を頂いております。

― 企業と大学生の採用マッチングはどうやって行うのでしょうか。

　はぐくむでは、先ほど紹介したインプロなどを活用した「奏志相愛」というイベントで、採用側と学生の両者が出会う機会を設けています。従来の採用イベントでは、学生は就活モードで振る舞い、グループワークの攻略方法に則って型にはまった役割を演じがちですが、それではなかなか普段のキャラクターが見えにくいものです。

　それに対して、私たちの場では学生と人事がともにグループワークに取り組んだり、ダイアログをしたりして、自然と関係性がはぐくまれ、チームによっては本当に誰が人事で誰が学生か分からない程、仲良くなることもしばしばです。その様な良質な関係性がはぐくまれるイベントだからこそ、イベントの後もしっかりとつながっていけるのだと思います。

　2014年8月31日時点で、「奏志相愛」に参加してくださった会社は17社です。実際に内定につながったケースも多く、内定承諾率は70％近くとなっています。