― 山岸社長はSEOだけに留まらず、Web マーケティング全体に精通しているわけですね。Webを活用して、中小企業が売上を上げるポイントを教えてください。

　まず実店舗で売れないものはWebでも売れません。だから、商品そのものに魅力があることが大前提です。そのうえで重要なポイントは、Webサイトのデザインです。一言で言えば、感覚でデザインされ、理屈で改良していくことです。たとえば女性のWebデザイナーが作ったデザインはキレイだし、とても見やすい。これが感覚です。結果として、ユーザーのWebサイトの滞在時間が長いんです。

　つまり、ポイントは「商品力」と「Webサイトのデザイン」の2つ。これらを押さえたうえでWebマーケティングに取り組めば、売上アップにつながります。

― 山岸社長が経営者として大事にしていることは何ですか。

　「変化を恐れない」、「スピードが命」ということですね。経営者として何かを判断するときは「何かが変わることを恐れていないか？」と自問するんです。心のどこかで安全策を選んでいないかと。そもそも他社と同じことばかりしていたら、ビジネスはうまくいきません。起業した意味もない。だから、非常識で革新的なサービスをしたいんです。

　「スピードが命」というのも、何かを判断するときに大事にしていることです。常に即断即決。やるかやらないかで悩んだときは、とりあえずやってみる。特にネット分野のサービスは初期投資が少なくてすみます。だから、走りながら考えればいいんです。

― 最後に、今後の御社のビジョンを教えてください。

　クライアントと共に成長したいと考えています。たとえばワンコインSEOを利用してもらい、小規模な事業者であるクライアントに成長していただきたい。

　そしてクライアントの企業規模が大きくなれば、Webマーケティングに使う予算も大きくなるでしょう。結果として、当社の成長にもつながります。ですから、真に価値のあるサービスを提供し、長いお付き合いを続けたいと思います。

　また中長期的には、SEMだけの会社でいるつもりはありません。当社は自社のホームページで「マーケットのあらゆる流通を活性化するためのボトルネックに対するWebソリューションの提供」と謳っています。どこの業界でも、何かボトルネックになっているものが必ずあります。当社はそこを解決できるような新しいサービスを提供していきたい。そうすることで、マーケットはもっと広がると思うんです。

　SEOの場合、小規模な事業者がSEOをなかなかできなかったというところを、業界は見落としていた。あまり利益が出ないので、無視していたのかもしれません。そこを当社がワンコインSEOで多少なりとも解消したと自負しています。そういったことを業界問わず様々な手法で、今後も実現していきたいと思います。