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株式会社ラインズ 代表取締役 大津 至久

マーケティングが創り出す新たな価値が消費をもっと楽しくする

日本を代表する巨大スーパーチェーンをはじめとして流通業界のマーケティングに抜群の強さを発揮するラインズのソリューション。緻密な現状分析に裏打ちされたマーケティングリサーチと実効性の高いプロモーションコンテンツの開発で、これまで多くの顧客の信頼を獲得してきた。消費者の嗜好の変化やライフスタイルの多様化など、ユーザーの消費動向の先行きが読みにくいなかで、日本の流通を支えてきた大津代表のマーケティングノウハウは、今後いかなる時代の扉を開こうとしているのか。今後の事業にかける想いなどを聞いた。

― 御社の事業内容を教えてください。

 主に流通企業を対象にしたマーケティングプランニングとコンサルティングが主な事業です。市場・環境分析や各種データ分析などを通じてソリューション・テーマに対する基礎戦略を策定し、科学的分析視点から客観的に戦略を絞り込む手法で、流通業に対するマーケティング支援からセールスプロモーションの現場支援にいたるまで幅広い領域をフォローしています。

 クライアントには大手流通企業が名を連ね、店舗のコンセプト策定や各種プロモーション、マーケティングマスタープランの策定や催事・販売戦略の立案など、ソリューションの入口であるマーケティング領域から、出口となるプロモーション領域までを一気通貫で提供するのが特長ですね。

― 企業のマーケティング戦略からプロモーションまでを一気通貫で提供する会社はあまりないのですか。

 流通マーケティングでは、マーケティングリサーチと実行部分のプロモーションで分けて考えられることが多く、2つを同一のソリューションとして備えるところは多くありません。ただ、重要なのはマーケティング全体の根幹となる課題定義を明確にすることで、なかでも“川上”であるマーケティング戦略の部分をしっかりと押さえていくことが当社のコアコンピタンスと考えています。

 たとえばホームセンターで扱っている掃除用品の場合。日本の習慣ではお盆と年末に大きな掃除を行い、最近では秋にも部屋のクリーニングをする人が増えているといいます。1年という流れのなかで行うそれぞれの掃除は、その目的や方法がおのずと違い、掃除の時期によって売れる商品は各々異なるわけです。

 それを把握することがマーケティング領域におけるリサーチであり、一過性の点ではなく継続という「線」で市場を知ることが重要。つまり全体の流れを見極める「全体最適化視点」によるストーリー作りが大切なのです。

― プロモーションの段階で重視すべき要素には何がありますか。

 1つは「プロモーションイニシアチブ」の考え方ですね。たとえば流通には大きく2つの流れがあり、商品の調達と販売に分かれています。同時に役割を担うのもバイヤーと店長に分かれているわけです。

 たとえば、寝具とパジャマは、消費者側から見れば、コーディネートして揃えたい。しかし実際には、寝具は住居関連、パジャマは衣料品ということで、別のバイヤーが仕入れ、別の売場で管理されています。そうならないように、プロモーション立案する立場の人間が最適化してコントロールしていくのがプロモーションイニシアチブの考え方です。

 仕入れと販売の両輪をつなぎとめる車軸のような役割がマーケティングや販促のセクションですが、それを第三者である私たちのような立場の者が担うことで、車輪がうまく回っていく場合が多いのです。

著名経営者

  • 株式会社セプテーニ・ホールディングス

    七村 守
  • テンプスタッフ株式会社

    篠原 欣子
  • 楽天株式会社

    三木谷 浩史
  • 株式会社スタジオジブリ

    鈴木 敏夫
  • シダックス株式会社

    志太 勤
  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿

プロフィール

  • お名前大津 至久
  • お名前(ふりがな)おおつ よしひさ
  • 出身神奈川県
  • 血液型O型
  • 家族妻、娘二人
  • 尊敬する歴史上の人物平清盛、織田信長、坂本龍馬
  • 好きな食べ物辛いもの
  • 好きなミュージシャンジェフ・ベック
  • 休日の過ごし方家族と一緒に