― 素早く的確な経営判断が事業を成長させていると言えそうですね。これまで、どのようにして経営力を磨いてきたのでしょうか。
パートナー企業やお客さまなど、いろいろな人とお付き合いするなかで、多くを学び実践することで、身についてきたものだと思っています。そもそも私は前職の会社員時代、趣味は仕事と言えるくらい働くことが好きでしたが、起業意欲があったわけではありませんでした。
― それでは、どのような経緯でlojusを立ち上げたのですか。
私は新卒で入社したIT企業でEC部門に配属され、ジョブローテーションのなかで美容品を担当することになりました。手前味噌ではありますが、当時、私の業績は部門内でつねにトップクラスでした。一方で、PCに向き合っているだけではお客さまが本当に喜んでいるかどうかわからないため、人と直接対面する仕事をしたいという想いももっていました。入社2年目の頃にそのことを会社に伝えたところ、理解のある役員から機会をいただき、新しく卸売事業を立ち上げるといったチャレンジもさせてもらいました。そのころは、夜遅くまで働き、マンガ喫茶でシャワーを浴びて、そのまま会社に出勤するようなこともある毎日でした。大変でしたが、そのぶん充実した日々を過ごしていたと思っています。しかし、そこから私が起業を志すことになったのは、プライベートで起きた非常にショッキングな出来事がきっかけとなりました。
― どのような出来事があったのですか。
当時一緒に暮らしていた恋人が、ガンによって「余命1年」の宣告を受けてしまったことです。当時の私はいくらバリバリ働いていたとはいえ、社会人2年目の若手社員として給料をいただいていたわけですから、彼を養う力もなく、貯金はすぐに使い果たしてしまいました。そしてなにより、時間がありませんでした。朝早くに家を出て、夜遅くに帰ってくるという毎日では、「大切な人を大切にする」という、ごく当たり前のことができない。そのことに、ものすごく大きな無力感を覚えました。そのときにたどり着いた結論は、「大切な人を大切にするためには、ある程度のお金と時間が必要」だということ。そこで、会社員として働くよりも自由にお金や時間を使える、独立・起業の道を歩むことを決意したのです。そうして26歳の頃、前職でノウハウを培った美容品の卸売領域でlojusを立ち上げました。
― 当初の主力はメーカー事業ではなかったのですね。
ええ。いつかはオリジナルの商品をつくりたいと考えてはいましたが、本格的にメーカーを目指したのは、それからしばらく経ってからのことです。実際、前職で培ってきたノウハウや知見はすぐに活かすことができ、1期目から5億円ほどの売上をあげることができました。しかし、さっそく順調なスタートを切れたと思っていた矢先、私を待っていたのは大きな落とし穴でした。
プロフィール
- お名前田中 麻里奈
- お名前(ふりがな)たなか まりな
- 出身東京都
- 平均睡眠時間4~5時間
- 趣味愛犬ぽんちゃんとお出かけ
- 座右の銘人生プラマイゼロ
- 尊敬する経営者マザーテレサ
- 好きな食べ物コーン w
- 好きなスポーツスノーボード
- 好きな映画天使にラブソングを
- いま欲しいプレゼントある程度整地された山 w