― そうした仕組みをいっそう浸透させていくために現在行っている施策はありますか。
さまざまな業界とのコラボレーションを進め、予防医学をテーマにした当社のノウハウと融合させる施策を積極的にプランニングしております。
間もなく始まるのは《ドクターシーラボ》をプロデュースしている日本有数の設備を誇る美容皮膚科シロノクリニックとの提携で、患者さんへの食事指導やトレーニングの実践をMEDiGYMがサポートする事で、双方の特色により得られる相乗効果で更なるクオリティの向上を目指します。
またCTやMRIなどの検査分野に特化した医療カンパニーとタイアップし、検査で問題のあった方でもMEDiGYMで医師監修のもと、個人に合わせたプログラムをご提供する取り組みも始まる予定です。
さらに今後展開していきたいのは、病院や老人ホームなどの高齢者施設などに、医療と運動という当社のソフトを提供していくプランです。施設のフィットネスルームに当社のトレーナーを派遣するなどで、医学的な根拠に裏打ちされた当社の確かなプログラムを一人でも多くの方にご提供していくことを考えております。
― ジム運営とは別に新たな団体の立ち上げもされるようですね。
同じ健康増進という方向性の中で、「ジム」という枠を外し、いっそう他業種とのコラボレーションを進めていくための新たな団体を立ち上げたいと考えています。私は歯科医師であり、たとえば食べることと健康の関連性には以前から注目しておりました。
厚労省がまとめた統計でも、高齢になって残歯数の多い人ほど健康寿命が長いことが分かっています。
歯の健康に影響を与えるのは食事です。美味しいものを食べれば歯を健康に保つことのモチベーションが上がり、高齢になっても歯が丈夫であれば疾病リスクを減らすことも可能です。
そのために第一弾として外食業界とのコラボレーションを新たな団体を通じて積極的に働きかけていきたいと考えています。有名レストランなど味においてもクオリティの高い店舗と提携して、当社のノウハウを生かした健康に良いメニューを共同開発していく予定です。
すでに当社では、「Francfranc Café」のウェルネスメニューのコラボレーション開発や先の「東京スイーツコレクション2015」において、低血糖・高タンパクでしかも抜群に美味しいスイーツを総合プロデューサーでもある有名パティシエと共同開発して出展。メディアからも大きな注目を集めました。今後はあらゆるジャンルの「食」において、美味しくて健康増進がはかれるクオリティの高いメニューをご提供していきたいですね。
また、多ジャンルへの挑戦として、医療分野への人工知能の活用を視野に、昨年に人工知能ロボット「Pepper」をいち早く取り入れ、臨床現場で活用出来る様にアプリの開発なども行っていく予定です。
― 今後のビジョンを教えてください。
病気の一次予防のパイオニアとして、医療業界と他業種をつなげていくことで日本の健康寿命を延ばしていけるウェルネス分野でのリーディングカンパニーにしていくことが当社のビジョンです。
生活に密着するあらゆる要素に、当社のノウハウを活かした医療的な切り口を融合させていくことで、皆さんの病気にならない健康な身体作りを広くサポートしていきたいと考えています。
■ 富田 大介 (とみた だいすけ)
1979年生、東京都出身。昭和大学歯学部卒、東京医科歯科大学大学院咬合機能矯正学分野専攻課程修了。歯科医師として臨床に立つ傍ら、診療所向けの医療コンサルティングにも力を入れ、2011年に株式会社メディデントを設立し、代表取締役に就任。2年後に医学的根拠を重視したプログラムを実施するメディカルパーソナルジム「MEDiGYM」をオープンした。現在は六本木と池袋に展開し、さらなる拡大を見据えている。現在ジムの運営のほかに、予防医学と健康増進をコンセプトに多彩な事業を展開しつつある。
プロフィール
- お名前富田 大介
- お名前(ふりがな)とみた だいすけ