※下記はベンチャー通信15号(2005年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
― 学生時代に起業したメリットってありますか?
メリット?うーん、特にないですね(笑)。デメリットのほうが大きいんじゃないですか。なにより学生だったので、社会的信用がまったく無かった。雑誌を創ったのはいいが、本屋に置いてもらうことができない。直接頼みに行っても、社会的信用が無いので、まったくとりあってもらえない。
でも、失うものは何もなかった。恐れることは何もない。やろうと思ったことを、ただガムシャラにやるだけだったんです。そういう意味でメリットは、「学生なら失うものは何もない」ということかもしれないですね。
― 今までで、大きな失敗は経験しましたか?
失敗は数多くやってきましたが、致命的な失敗は無いですね。つまり失敗は誰が決めるかということですよ。他人に言われて、失敗だと決まるものではない。本人が失敗と思った瞬間に失敗になるんです。逆に本人が失敗だと思わなければ、それは失敗ではなく「成功への道のり」なんです。だから、物事の捉えかた一つですよね。あきらめない心、前向きな気持ちというのが大事なんです。
― 矢内さんの「座右の銘」を教えてください。
「初心」ですね。初めのときに思っていた気持ちを、忘れないことが大切。現実にとらわれると、初めの気持ちを忘れてしまう。そもそも何をしようとしていたかの原点は、初心にあるんです。私の初心は、学生時代から思っていた「自分がこうしたいと思うように生きていきたい」ということですね。
プロフィール
- お名前矢内 廣
- お名前(ふりがな)やない ひろし
- 出身福島県