― 受託開発事業の他社との差別化ポイントはどこでしょうか。
お客さまの細かい要望に応えられる技術力があるのはもちろんですが、「最初にお話を徹底的に聞く」を社内に浸透させています。お話していくなかで、新しい気づきが生まれることもあるからです。また、トラブルが起きたときの対応スピード、地元企業ならではの地の利を活かしたフットワークの軽さにも自信があります。内容としては、Windowsアプリ、WEBアプリ、スマホアプリの設計・開発。WEBサイト、ECサイトの制作など、幅広い要望にお応えできる体制を整えています。
― 八王子の企業とのコラボレーションも積極的に行っていますね。
八王子には測定器など箱モノのハードを製作している会社が多く、当社の強みであるソフト開発をかけ合わせ、新しい価値を生み出せないか考えていました。そして実現したのが、測定器のデータをPCに送り、リアルタイムに描画しながらグラフ化するという独自システム。測定器や医療機器の測定データを加工し見える化するもので、ソフトだけ開発するのではなくハードと一緒に連携できたのは、この地域でのネットワークがあればこそ、です。また、初の自社開発として「PiPit-VISION」というデジタルサイネージを製品化しましたが、これも八王子の屋外広告業の会社とのアライアンスが背景にあります。当社はデジタルサイネージに内蔵するソフトと、操作するアプリ(Android、iPhone)をつくり、この成果は大きな自信になりました。
トップダウンではなく、ボトムアップの開発体制
― 組織づくりの面でも以前と変わった部分はあるのでしょうか。
クライアントに常駐するシステム支援が中心の頃は、社員と月に1度面談する程度でしたが、受託開発、自社開発の案件が増えたため、今は同じオフィス内で働く社員も増えています。心がけているのは、社長として方向性を示した後は、トップダウンではなくボトムアップ、一人ひとりの社員の自発性を引き出すようにしているところです。礼節をわきまえながら、風通しのいい職場にしたい。特にIT関連企業の場合、日々新しいテクノロジーや情報をキャッチアップする必要があり、そこに年齢や性別は関係ありません。若い人のほうが吸収は早く、発想が柔軟ということも往々にしてあるため、全員が自由に考え、発言できる環境をつくるのが、経営者としての務めだと思っています。
― 今後、さらに成長を続けるには新たな人材の採用が欠かせないと思います。
その通りですね。小さな会社なので、どうしても即戦力のキャリア採用に目が向きがちですが、5年後、10年後を見据えた場合、やはり定期的な新卒の採用を行っていきたいと思っています。求める人材像ですか? 中途も新卒も、素直な心をもった人がいいですね。特に新卒の人は先輩から教えられること。現場で経験すること。すべてを受け入れる素直さがある人ほど、伸びしろは大きいと感じています。次に、好奇心旺盛なことがあります。これから新しい領域へチャレンジするつもりなので、未知のものを目の前にしたとき、純粋に「おもしろそう」と思える好奇心をもっていてほしいです。
プロフィール
- お名前坂本 佳子
- お名前(ふりがな)さかもと けいこ
- 出身東京都
- 血液型O型
- 趣味ゴルフ
- 座右の銘明るく 淡々と
- 尊敬する経営者稲盛和夫
- 好きな言葉思考は具現化する
- 出身校青山学院大学
- 飼ってるペットねこ6匹