― 思いを塾の運営に反映させるには、講師の方々との理念の共有も重要になるのでは?

　それは「とことん語り尽くすこと」ですね。講師間のコミュニケーションはとても緊密で、子どもたちが帰った後、毎日のように語り合っています。みんな自分の価値観をベースに独自の考えをもっているため、ここで紹介できないのが残念なほど、何でも熱く語り合います。もちろん、講師には塾の基本的な方針を共有してもらいますが、その先はそれぞれの講師が自分全開で、自分をむき出しにして子どもたちと接してほしい。いろんな大人の型を見せて、それが前述した「生き方のマナー」を伝えることにつながるはずです。

― 特徴として「内申重視」もあげています。

　最近、都内の高校受験では公立高校の人気が高く、内申評価のアップを求める保護者が増えています。内申評価は一朝一夕に上がるものではなく、定期テストの成績の積み重ねがポイント。森栄アカデミーでは定期テスト前の2週間、テスト対策講義をしています。学校ごとに傾向があるため、それを見極めた上で結果に結びつくテスト対策を行なっており、内容には自信があります。

― 価格に関しても、かなり強いこだわりがあるようですね。

　塾にかかる費用はわかりにくく、基本の月謝は安く見えても、入塾すると補習費、季節講習費、入試対策費などが別料金として設定されていて、「こんなにかかるの?」と驚かれる保護者がたくさんいます。そこで私は、「価格の安さとわかりやすさ」を徹底しようと設立するときに決めました。毎月の月謝に補習費や春期、冬期講習費を含んでいます。最初にお話すると、ほとんどの方は「これだけでいいの?」と驚かれますね。これは塾の月謝に限りませんが、品質のいいものが安く手に入れば、その方がいいに決まっています。仮に3年通わせるとして、入塾の時点で、かかる総費用が把握できることも、保護者からは高く評価されています。

― 最後に、塾選びで迷う保護者の方々へメッセージをお願いします。

　塾はまわりの評判、自分の価値観だけで選ぶのではなく、「子どもに合っているか」を最優先してほしいと思います。個別指導で伸びる子どももいますし、集団指導で劇的に変わる子もいます。成績が伸びるかどうかは「子どもがやる気になるかどうか」ということが大事です。子どもが楽しく通え、自然に学習習慣が身につくような塾を選んでください。

　多くの塾が実施している無料体験を積極的に活用してはどうでしょうか。森栄アカデミーでも完全無料で1か月の授業体験を行なっています。体験させ、子どもたちが気に入れば通わせる価値があるでしょうし、気に入らなければ子どものためにも他の塾を探すべきだと思います。子どもを基準に選ぶことをおすすめしたいですね。