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株式会社エスタス管財 代表取締役 由木 正伸

お客様の収益最大化に努めることで社会に必要とされる会社になるんです

大切なことは、「お客様と社員の人生のために、成長できる環境づくり」。株式会社エスタス管財代表の由木氏が大切にする経営理念は、「お客様に喜ばれる会社を作る」「社員の物心両面の幸せを作る」「健全経営の会社を作る」の3つ。お客様と社員の人生のために、成長できる環境づくりを大切にしている。そんなエスタス管財が、2016年創業10周年を迎えた。現在、日本の不動産管理業において本当に求められる企業はどうあるべきなのだろうか。「顧客のメリットと社員の幸せを本気で希求している」と語る同氏の想いに迫った。

― 御社の事業内容について教えてください。

 当社のミッションは、資産をもつ不動産所有者様から物件をお預かりして運用し、収益を最大化させることです。そのため、お客様に対して競合他社が真似できない取り組みを積極的にしています。たとえば、現場主義に則った、きめ細かいマーケティングからの情報提供、プロモーションなどがそれです。当社は、お客様から利益をいただくだけの会社ではなく「パートナーシップで共に成長する会社」でありたいと思っています。お客様の収益の最大化を目指して、成果に責任をもつことまでが我々の業務領域だと考えています。

― お客様から支持されている理由を教えてください。

 先ほどもふれましたが、お客様の収益を最大化させるマネジメントを通して「成果」を提供しているからです。たとえば、お客様へ行う信頼度の高い情報提供もそのひとつです。今は、どの会社のサービスも同列化しつつある時代。だからこそ、より明確な差別化=付加価値の質が問われます。当社では、お客様の収益を最大化させるため、各エリアで徹底したマーケティングにこだわっています。「賃料設定」という商品の値決め提案の際も、現在までの人口動態と未来の人口予測から地域性を読み取り、各沿線上の現場の声を集めるなど、マーケティングを綿密に行わないとできない提案をしています。これは、資産運用の専門家である我々独自の提案手法です。たとえば、敷地内の変形地であったとしても収益を生む可能性があれば、積極的な提案をします。このように物件のポテンシャルを最大限に発揮させる提案が、当社の支持される理由ではないでしょうか。お客様の収益を最大化させれば、結果的に当社もそのメリットを享受できる関係になります。ベクトルがお客様と同じ方向だということが最重要だと思います。

 当社は、お客様の貴重な資産をお預かりしています。貴重であるがゆえに、収益の最大化は最重要課題になります。そのため賃貸管理以外にも税金や相続、ファイナンスなど資産運用のプロとして存在感を示していきたいと考えています。それにより、お客様にさらなる付加価値を提供できると思います。

― お客様にご満足いただいた事例を教えてください。

 当社も入るこのテナントビルが、まさに好例です。このビルのオーナー様の顧問税理士先生からの相談がきっかけでした。テナントの4割が空室の状態でしたので、顧問税理士の先生は『このまま収益性の悪さが続くようならビルを手放すことも検討する必要があるが、なぜ収益が悪いのか?その原因を掴まない限りはオーナーの決断を促せない』と考えて当社に声をかけられました。早速、当社でマーケティング調査をしたところ、地域性、設定賃料帯には全く問題がなく、空室の原因は周知活動の不足、つまりは広告が的確になされていないことだと判明。すぐに対策をとった結果、3か月を待たずに入居率100%を達成した上に賃料アップも実現しました。同時に、毎月の経費も見直して削減できたことで余剰のキャッシュが生まれるほどに財務体質が改善。今は、得られた利益でエントランス改装の再投資をし、新しい付加価値を生むほどの好循環物件に変貌しています。税理士の先生方は数字のプロですが、不動産の収益を上げるプロではありません。当社がその役割を担って物件の収益改善を行ったことで、ビル所有オーナーは好循環に満足し、顧問税理士は顧客から感謝され、そして同じベクトルの当社も利益を享受できる。これが、我々の考える理想的なウイン=ウインの関係です。

― 御社がご提供されているサービスの特徴を教えてください。

 何においても、重要なことは行動の後の分析です。なぜなら、やりっぱなしの体制が成長の壁になるからです。例えば「成約数」を例にとるとわかりやすいと思います。成約数はコントロールできます。「成約数=案内数×成約率」で決まるものなので、案内数を上げる施策、成約率を上げる施策を着実に行えば成約数が見えてきます。これにはひとつずつ施策を積み重ね、効果を検証する仕組みが必要です。やりっぱなしで分析をないがしろにしている限り成果は期待できません。こうした考えは、ほかの商売では当たり前ですが、賃貸業界ではまだまだ当社は珍しい立場にあるというのが現状ですね。

 その他にも、大事なことがあります。長期目線から対策を提案できるかどうか。特に財務面です。賃貸経営で苦境に陥る方の共通点は、今使えるキャッシュがないこと。これは目先の問題ですので、売上を上げて費用を下げる施策、その他ファイナンスの対策で改善に向かわせることが可能です。しかし必要な時に再投資できる資本となるキャッシュを用意したい場合は長期目線での対策が必要です。これは財務計画の提案になりますが、当社では、5年先、10年先に必要な資金をお客様に代わって算出し、その対策として節税、保険、ファイナンスの具体的な対策をその道のプロと連携し、提案ができるまでに自力を蓄えてきています。

著名経営者

  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿
  • 株式会社セプテーニ・ホールディングス

    七村 守
  • エステー株式会社

    鈴木 喬
  • 株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル)

    羽鳥 兼市
  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿
  • 株式会社スタジオジブリ

    鈴木 敏夫

プロフィール

  • お名前由木 正伸
  • お名前(ふりがな)ゆき まさのぶ