※下記はベンチャー通信40号(2009年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
― その後、京和さんはどのような進路を歩んだのですか。
大学を卒業後、私は成長中のITベンチャーに入社しました。私と一緒に入社した同期は、東京大学や早稲田大学、慶應大学など一流大学出身。ベンチャーマインドを持った優秀な人材ばかりでした。そんな刺激的な環境で、私は4年半に及ぶサラリーマン生活をスタートさせたんです。
入社1年目はITエンジニアとして働き、2年目から営業マンに転身。営業では技術職で培った専門知識を活かし、数多くのクライアントを新規開拓しました。そして営業を始めて6ヵ月目に、初めてトップの営業成績を獲得。それから退社までの4年間、常にトップの営業成績をキープし続けました。
― 起業のきっかけは何だったのですか。
現在の当社の取締役である砂川との出会いです。もともと私は入社後5年以内に起業するつもりでした。しかし、確実に起業を成功させるには、自分ひとりの力だけでは足りない。信頼できる優秀なパートナーを探していたんです。
そして2006年、私は砂川と出会いました。お互いに理想の会社をつくろうと意気投合。2人で当社を設立したわけです。
― 昨秋のリーマンショック以降、世界中で不況が尾を引いています。システム業界は不況の影響を受けやすいと思いますが、御社の経営状況はどうだったのでしょうか。
たいへん厳しい状況でした。もともと当社のクライアントは金融、システム業界や外資系企業が中心。いずれもリーマンショックの影響をもろに受けました。当然、当社も大きな打撃を受けました。
2008年10月を境に、売上は減少。さらに2009年3月、ピンチが訪れました。クライアントとの契約更改のタイミングで、多くのITコンサルティング、システム開発の契約が打ち切られたんです。そもそもクライアント自身の仕事がなく、自社の社員をリストラしている状況。ですから、契約打ち切りも当然でした。
そして翌月の4月。当社の売上は、前年比でなんと40%もダウンしてしまいました。業績は単月赤字に転落。当社は会社設立から36ヵ月連続で黒字でしたから、初めての赤字です。
まさに正念場。今こそ、経営者として真価が問われる時だと思いました。そこで、私は環境変化に対応するため、経営をイチから見直しました。そして全社員をまとめあげ、必死に業績回復に取り組んだんです。その結果、3ヵ月後には業績の黒字化に成功。さらに現在は売上も着実に伸びており、今期は過去最高益が出る見込みです。ちなみにリストラは一切していません。それどころか、今は採用に力を入れ、社員数を増やしているくらいです。
プロフィール
- お名前京和 将史
- お名前(ふりがな)きょうわ まさふみ
- 出身東京都
- 身長181 cm
- 体重65kg
- 平均睡眠時間6時間
- 平均起床時間6時
- 趣味サーフィン、ゴルフ、映画鑑賞
- おススメ本スノーボール
- 購読雑誌日経ビジネス
- 今までに訪れた国7ヵ国
- 座右の銘生き残るのは強い種でも大きい種でもない、適応する種
- 尊敬する人別所 宏恭
- 好きな食べ物和食、イタリアン
- 乗っている車アルファード