― 御社が実際に申請をサポートした企業の事例を教えてください。
ある飲料大手において、すでにトクホで使われている素材を用いて機能性表示食品に移行していく商品展開の例がありました。トクホで培ったエビデンスという科学的根拠をベースに、新たに機能性表示食品として展開する一般的な手法と言えるでしょう。
一方で、まだほとんど一般流通化していない新たな素材を使って機能性表示食品の申請をしたいという要望をいただいたものの、機能性の評価について不十分と判断し、お断りしたケースもすでに複数あります。
申請することは難しくなくとも、受理された後にトラブルが発生する確率が確実に高い場合もありますから、個々の案件で慎重に判断していますね。
― 機能性表示食品の制度開始に伴う今後の業界動向について教えてください。
健康食品はいま1兆2千億市場(トクホを除く)と言われていますが、機能性表示食品の浸透によって市場は2兆円規模にまで膨らむと予想できます。今後の有望市場だということは間違いないでしょう。
その中で機能性表示食品の浸透がこのまま進んでいくと、今度は問題点を改善していこうという動きが当然生まれ、必ず規制強化の波がやってきます。重要なのは、その時機にどんな波がきても乗り越えられるような、普遍性の高い原理原則に則って機能性表示食品の評価を固めておくことです。
つまり、新たな規制が入っても関係のないところまで申請の内容を高めておくことが大事。それを実現できるコンサルティングを行えるのが当社であると確信しています。
― 今後のビジョンについて教えてください。
消費者の健康という視点に立ったときに、今後は食品だけでなく、運動や睡眠も含めた要素全体がシームレスになっていくと考えられます。その流れに沿って、まずは機能性表示食品を中心にしながら、より広い領域で健康をテーマにしたアプローチや仕組み作りを行っていきたいと思っています。
当社の最大の強みは、医薬品や医療機器、機能性食品の開発経験と、薬事法規に関するコンサルティングの知識を持ったプロフェッショナルであるということです。それを生かして、機能性エビデンスや広告表示の法規制など、あらゆる面を考慮しながら、広く健康に寄与できるさまざまな企業の製品の開発・販売をサポートしていくことをこれからも目標にしていきます。
■ 渡邉 憲和 (わたなべ のりかず)
1981年、東京都生まれ。東京薬科大学薬学部卒業後、内資系ベンチャー企業で医薬品の開発を担当。その後サプリメントの開発・企画販売で活躍し、次に世界的な製薬大手企業であるグラクソ・スミスクライン株式会社で市販後調査の業務に従事。当時の薬事法(現・医薬品医療機器等法)から逸脱して広告や成分表示などを行う企業や商品の多さを危惧し、自ら起業することを決意。2013年7月に株式会社薬事法マーケティング事務所を立ち上げ、代表取締役に就任した。2015年4月にスタートした機能性表示食品におけるパイオニアとして、多くの大企業および中小・ベンチャー企業へのコンサルティングを行っている。
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プロフィール
- お名前渡邉 憲和
- お名前(ふりがな)わたなべ のりかず
- 出身東京都
- 血液型A型
- 平均睡眠時間5時間
- 趣味映画鑑賞、読書、ドライブ
- 尊敬する経営者岩田 聡、川上 量生
- 尊敬する歴史上の人物ヒポクラテス、アリストテレス
- 出身校東京薬科大学