― おしゃれは女性にとっていつまでも変わらない楽しみなのですね。

　そう思います。そして、おしゃれに年齢や性別は関係ないと思いますよ。たとえば私が2013年からスカーフ講座の依頼をいただいている横浜のある老人会の例では、平均年齢が約80歳で100名の会員さんがおられるのですが、皆さん意欲が高くて驚かされます。

　男性の受講者もいて、初めて行った時にはおそらく照れもあって最初は遠慮気味だったのが、終わりには皆さん思い思いに巻き方を楽しんで、笑顔で目を輝かせておられました。

　最後には皆さんでファッションショーをしようと盛り上がって、実際にシートを敷いてステージを作って、お一人おひとりがモデルになっておしゃれを披露してくださったのです。

　その表情が皆さん輝いていて元気いっぱいで、そんな気持ちを引き出してあげられたと思うと、私もとても幸せな気持ちになりました。スカーフなどのおしゃれを通して、前向きでポジティブな気持ちになってもらえたことがとてもうれしくて、これが自分のやりたかったことだって感じましたね。

― 長谷川代表は東北の出身で、震災を機にそうした想いがいっそう深まったと聞いています。

　私は宮城県丸森町の出身で、幸いに家族・親戚は全員無事だったのですが、震災後に故郷に帰り、被災地にも足を踏み入れて、その光景に言葉を失いました。変わり果てた地元の姿を見ていたたまれなくなり、ほんとうにショックでした。

　でも現地の人たちは、私たちが考える以上に前向きで、今自分たちがやれることを一生懸命にやろうと必死に努力していたんです。励ますつもりが励まされて帰ってきて、だからこそ、自分の力で人を少しでも前向きにできるような仕事をしたいという想いがいっそう強くなりました。多くの人に自然な笑顔が生まれるような仕事をしていきたい。その想いは、これからも変わることはないと思います。

― 今後どのように活動を進めていきたいと考えていますか。

　活動の幅をいっそう広げていきたいと考え、色を使ったカウンセリングであるカラーボトルセラピーを行ったり、ファッションテイストスケールを用いたファッションイメージ診断の勉強も現在重ねています。

　今後も、接する方たちすべてに幸せになってほしいという想いで、自分が手助けできるところであればどこにでも出かけていきたいと考えています。お客様に幸せを感じてもらって笑顔になってもらう、その姿を見ることが自分が一番幸せになれること。これからも勉強を重ねて、一人でも多くの方の「ハピネスナビゲーター」になれるよう頑張りたいと思っています。